薬学部 薬品化学分野 門口泰也教授のパースペクティブ(見解)が6月23日公開のScience誌に掲載されました(「ニトリルを用いたアミンの合成法」に関する解説論文)。
アミンは医薬品や農薬、工業製品などの原料として使用されるため、工業生産が可能な効率的な合成法の開発が望まれています。BellerとJagadeeshのグループは、アミンやアンモニアをニトリルと水素を用いて化学変換することで、より複雑なアミンを効率よく合成する手法を開発しました[Science 376, 1433 (2022)]。毒性の高い試薬を使用しないため、この方法は安全であり、安価なニッケル触媒により様々なアミンを大量に合成できる点で画期的です。門口教授は、このアミンの合成法について、背景から将来の課題まで分かりやすく解説しています。
掲載論文はコチラから
Monguchi, Y. Nitriles for the production of various amines. Science 376, 1382–1383 (2022).
また、門口教授のScience論文(「ニトリルを用いたアミンの合成法」に関する解説論文[Science 376, 1382 (2022)])についてアメリカ化学会のPeplow博士よりインタビューを受け、その時のコメントがChemical & Engineering News (C&EN)誌に紹介されました。
掲載記事(webバージョン)はコチラから
Peplow, M. Nickel catalyst enables versatile amine synthesis. C&EN 100, 6 (2022).
https://cen.acs.org/synthesis/catalysis/Nickel-catalyst-enables-versatile-amine/100/i24