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第一薬科大学(通称「一薬」)には「看護学部」もあります。昨年3月に1期生を世に送り出したばかりですが、歴史と伝統がある薬学教育の基盤を生かし、「薬に強い看護師・保健師・助産師」の養成に努めています。今回は2月13日(木)に開かれたゲストスピーカーによる講演をご紹介します。学生らは3人から認知症や地域福祉について学びました。今後は福岡市内の公民館などを訪れ、さまざまなサークル活動に取り組む高齢者らと接する予定です。
看護学部は2020年4月に開設。本学の建学精神に基づき、教育目標に「惻隠の情」を掲げ、思いやりの心や、病む人をケアするうえで大切な「寄り添う」という気持ちを大切にしています。
この日、看護棟で行われたゲストスピーカー3人による講演は、1年生約70人を対象にした「高齢者看護学実習Ⅰ」の一環として企画されました。
3人のうち、ケアマネジャーで、福岡市南区でケアプランセンターを運営している「たぬき」の杉谷太・代表取締役が、最初に講演。この講演は市認知症サポーター養成講座でもあり、講義室には受講した証しとして学生に渡される「認知症サポーターカード」が用意されていました。
杉谷さんは「認知症は誰でもなりうる脳の病気です」と話したうえで「認知症は何年かけてなる?」といった三択クイズで学生に問いかけたほか、認知症の症状などについて説明しました。
さらに学生がペアになって取り組むゲームも実施。一方の学生は一定時間内にスクリーンに映した絵を覚え、目をつぶっていた隣の学生に伝えて絵を描いてもらいました。2回行いましたが、2回目は天地が逆さになっているなど、説明が難しい絵で、どちらの学生も苦労したようです。
このゲームによって認知症の人とその相手の気持ちを感じてもらいたかったようです。杉谷さんは「聞いている人も相手の説明を理解しようとする気持ちがありました。認知症ケアでは相手を理解しようという姿勢が初めの一歩」などと話しました。(写真下に続きます)
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「コロナになってタブレットの普及やキャッシュレス化など、脳に悪い生活様式に変わってきたため、認知症の高齢者は増えていくだろうと言われています」と、杉谷さん。
認知症の高齢者との接し方については、①高齢になると視野が狭くなる②正面から声をかける③目線を合わせる④気が付いていない時はノックする⑤支える-ことをアドバイス。学生らは真剣な表情で聞き入ったり、ノートにメモをしたりしていました。
渡邊美保教授は「未曾有の超高齢社会に向かう中、医療サービスが行き届かない地域では住民同士のつながりが重要になると考えます。実習のなかで高齢者と触れ合うことにより、地域で生活する高齢者の思いや住民主体の活動の実際を知り、生活者として対象者をみるということはどのようなことなのか理解を深めて欲しいです」と話していました。
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「薬に強い看護師・保健師・助産師」を目指して、「一薬」で学んでみませんか?
本学では3月から順次開催するオープンキャンパスの参加者を募集しております。さまざまな体験実習をご用意しております。たくさんのご参加をお待ちしております。
オープンキャンパスの詳細・お申し込みはこちら https://www.daiichi-cps.ac.jp/juken/opencampus