今、薬局・薬剤師を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。その大きな理由は、GAFAMを初めとするアメリカの巨大IT企業によるヘルスケア分野への進出です。中でもAmazonはオンライン薬局であるピルパックを買収した後に2020年にはアメリカでAmazon薬局をスタートし、同様の動きはまたたくまに世界中へ広がっていきました。私はこうした動きを早くから察知し、Amazonに対抗しうる専門性の高い薬局の開発に取り組んで来ました。その結果、完成したのが2019年に日本で初めて誕生したロボット薬局です。ロボット薬局は最新の技術を駆使して「調剤ミスゼロ」「待ち時間ゼロ」を実現した、日本で初めての薬局です。私は大阪と兵庫で地域密着型の保険薬局を運営しながら、同時にロボット薬局の開発・コンサルティングを行う株式会社メディカルユアーズロボティクスを設立しました。また2023年には圧倒的なスピードと高品質、メンテナンスフリーを兼ね備えた最新の自動入庫払出装置「リードル・ファシス」の発売も開始しています。ロボット薬局の開発・普及を通して私が一貫して目指してきたのは、薬剤師を調剤という単純業務から解放し、より専門性の高い業務に専念させることです。幸運にも、第一薬科大学には薬局経営者のOBが多く、OB同士のつながりが深いという強みがあります。この強みを生かして、日本中の薬剤師と手を取り合いながら、今後も薬業界の発展に貢献していきたいと思っています。