薬の作用について学ぶ薬理学の授業が好きで、勉学に励むうちに既知の情報を取り入れるだけでなく、研究者として自分で新しいことを発見してみたいと思い九州大学大学院薬学府に進学しました。大学院在籍中は、体内時計の分子機構に基づいた病態・薬効のリズム制御機構に関する研究に取り組んでいました。この研究の面白さは、例えば症状一つを取っても起点となる病気の違いで症状が増悪する時間や薬の効くタイミングが異なる等、従来の治療法を覆す発見があることや未知のリズム事象を自分の手で極限まで追求し続けられるところ。何度も失敗を重ねて試行錯誤した末に良いデータが出た時はとても嬉しく、やり切ったという大きな達成感を得られるのも醍醐味でした。これからも研究に邁進して成果を出して臨床経験も積み、将来的には患者さんにとって最適な新規治療法の開発に携わっていきたいと思っています。第一薬科大学は、薬剤師国家試験合格という同じ目標を掲げる仲間と協力し合い切磋琢磨して高め合うことができ、また先生方は何事にも親身になってくださって理想的な学習環境でした。皆さんも大学の先生や先輩、友達といった周りとの信頼関係を大切に、互いに刺激し合える仲間と共に支え合いながら薬剤師になるという夢を実現させてください。
自分の手で新たな医薬品を生み出し、医療に貢献したい。
九州大学病院
薬剤部 薬剤師
佐藤 愛さん[薬学科 2020年 卒業]