第一薬科大学は、2020年に創立60周年を迎えることとなりました。西日本随一の薬科大学として輝かしい歴史と伝統を築き、およそ15,000人の薬剤師と薬学関係者を輩出してまいりました。「個性の伸展による人生練磨」を建学の精神として、薬に係わる領域を極めていくことで自分の個性を磨き、生涯にかけて使命を全うしていくことを教育の目標として掲げてまいりました。昨今の各地の災害時において、多くのボランティア薬剤師が活躍し、救援への貢献ぶりが伝えられている中で、本学にモバイルファーマシー（移動調剤薬局）を導入いたしました。福岡市、福岡市薬剤師会と協力して、災害時には広域にわたり“薬”の調達が可能となりました。また、モバイルファーマシーの導入で、本学では災害に強い薬剤師の養成も新たな目標となりました。さらに、創立60年の還暦という大きな節目として、全国で初めて薬科大学に看護学部を設置いたしました。薬の知識を豊富に備えた看護師の養成が、臨床現場からの強い要望に応えて、設置の運びとなりました。薬剤師と看護師がコラボして、さらなる医療チームワークがとれる日も近いでしょう。また、現在の高宮キャンパス内には、地下１F、地上9Fの新学舎が着工を待つばかりとなりました。60年の伝統の上に、進取性を取り入れ、時代と地域社会の要請にこたえて、更なる躍進を果たしていきたいと思っております。